今日で死ぬほど長かった高校生活が終わる・・・。
自分が他人に関わろうとするとろくなことがないと友達も彼女も作らず過ごした高校生活三年間。卒業式を迎えた今村金一郎は入学式の日に檀上で一人で校歌を歌っていた応援団長・宇佐美良子の事を思い出す。 応援団は新入部員が入らず廃部になっていた。もう一度、宇佐美の顔がみたいと廃部となった応援団の部室に忍び込もうとするところを藤枝暁に見られ、ビックリして逃げる暁を追っかけるが階段で足を滑らせて暁と共に転げ落ちる。気づくとそこは三年前の入学式当日。タイムスリップしていた・・・。 そしてあの時のように壇上に宇佐美が登る。宇佐美に再び出逢い、応援団に入団し宇佐美の為に応援団の建て直しを目指す今村のアゲインがはじまる。 今村はアゲインした世界で未来を変える事ができるのか!?

第1話

高校生活に思い入れも無く、淡々と卒業式に参加する金一郎。「校歌斉唱」で、入学式では学ラン姿の女応援団が、たった1人で大声で校歌を歌い、周りが引いていたのを思い出す。
卒業式の後、金一郎は閉鎖された応援団部室に来ていた。そこに、彼氏と待ち合わせに来た同級生の暁が。変な噂しかない金一郎を見た暁は、襲われると思い猛ダッシュで逃げ出した。金一郎が追いかけようと思った矢先、もの凄い転落音。倒れた暁に駆け寄ろうと思った瞬間、金一郎の身体が宙を舞う。やっぱり俺が他人に関わろうとすると、ロクなことにならない。そんな事を思いながら、意識が遠のいていった。
…という夢を見て起きた金一郎。が、「夢」ではなかった。デジャヴのように母親に起こされ、卒業式を迎えた金一郎の金髪が突如短髪に、死んだはずのばーちゃんが朝ご飯食べてる!? 状況を飲み込めないまま登校。今日は高校の「入学式」!? 呆然とする金一郎に暁が跳び蹴りしてくる。「どうしてくれるの?3年前に戻っちゃったじゃない!」時は2011年、入学式。と、いうことは、あの人に会える…。金一郎は、“応援団長”を探しに行くのだった。

第2話

アゲインし、あっさり過去を変え、金一郎は古風で融通ゼロの宇佐見1人しかいない応援団に入団。一方、アゲイン前は友人も彼氏もいた暁、完全に変人扱いされ早くもアゲイン失敗中。金一郎は考える。そもそも何故、応援団は団長1人しかいないのか。過去の写真は多くのメンバーが集合写真に収められている。宇佐見は何も教えず、しまいに逆鱗に触れ、金一郎は早くも応援団をクビになってしまう。暁の話によると、アゲイン前は、ぶりっ子風だが腹黒い通称“アベタマ”率いるチアリーダー部が応援団を乗っ取ったらしい。そしてそれが実現されてしまうかのように、宇佐見は頑張って新入団員を勧誘するも周りにドン引きされていく。金一郎は、応援団を何とかしようと決意する。暁にはクビになった応援団にこだわる理由が分からなかったが、「せっかく3年前に来たなら、何か変えてみてーじゃん」という金一郎の思いを知り協力する。金一郎と暁は、チア部の偵察を始める。が、直ぐにチア部にバレる。アベタマは、金一郎に罠を仕掛け、数少ない応援団に追い打ちをかけていく。

第3話

「3年間、無視され続けた俺をなめんな」「応援団は俺が潰させねーよ!」と、金一郎が担架を切った翌日、突然1年生が続々と応援団に入部してきた。が、それも前回同様、アベタマのハニートラップだった。合同練習直前に1年生を退団させ、宇佐見を孤立させるのが目的だったのだ。金一郎は、暁と麗緒の女子力で何人かの元応援団に戻るよう説得を試みるが、速攻で失敗。が、1人部室の外で様子を立ち聞きする”チャンクマ”。直ぐに金一郎に確保される。チャンクマは帰国子女で、すぐにハグして人を怒らせ土下座する「土下座の達人」だった。アゲイン前では、宇佐見に抱きつき、ボコられ大けが。それが原因で応援団は活動停止になった。宇佐見は門前払いしたが、チャンクマは応援団に戻ることを懇願し、金一郎の仲間に加わる。早速、3年生の元応援団”スガラッキー”と元副団長の”オカ”に会うが、宇佐見と確執があり断られる。金一郎は、最終手段に出る。ハニートラップを仕掛けかけられた1年生とスガラッキー、オカたちを呼び出し、チア部の策略を暴露する。全員が事実を知り、自ら策略に反発するよう仕向けようとするが、失敗。全員バラバラになってしまい、宇佐見を追い詰めてしまうのだった。結局、宇佐見1人の応援団。合同練習の当日を迎える。

第4話

宇佐美が倒れ、団長代理として1人合同練習に加わった金一郎。突然代理ができるはずもなく、失笑を買ってしまう。状況を恨むように、金一郎はチア部が応援団を解散の危機に追い込んだこと、それを傍観し嘲笑していた他部を責める。「空気読めずに一人でバンカラ続けてる団長の方が百倍かっこいい!」と金一郎が担架を切ったその時、宇佐美が戻ってきた。宇佐美は、アベタマに合同練習に遅れたことを詫び、一部始終を物陰から見ていたスガラッキーとオカに頭を下げ、応援団に戻るよう懇願する。スガラッキーとオカは、その場で応援団に加わり、合同練習が再開されるのだった。アゲイン前に消えた応援団の中に、金一郎はいる。涙があふれた。が、アゲイン前は、野球部は一度も勝利をしたことがない。応援してもこのまま負け続ければ、応援団の存在と存続の危機に関わる。金一郎たちは、アゲイン前は怪我で野球を辞めた元エース”鈴木”を怪我から救い、野球部を強化しようとを考える。当の鈴木は、アベタマに惚れていた!しかも順調に片思いをつのらせ野球に集中していなかった。金一郎はアベタマの正体を話すが、鈴木は信じない。様子を見ていた宇佐美は、鈴木を即刻アベタマに告白させるも、あっさりフラれてしまう。そして、学校を休んだ鈴木から、「死にたい」というメールが・・・! 

第5話

正式に応援団に入団し、厳しい練習に耐える金一郎。ある日、次の野球の定期戦の相手高校「かぼ国」の存在を知る。宇佐美は、かぼ国の応援団長に惚れていた!? 金一郎と暁は、応援団の練習を抜け、噂のかぼ国の応援団偵察に向かう。が、早々にかぼ国応援団に見つかってしまう。金一郎と暁は、とっさに新聞部を語り、取材を申し出て、かぼ国応援団長に会うことに成功する。宇佐美が惚れていると聞いた、応援団長の岩崎千紘は…背の低いオッサンだった。イメージと大きく異なり、笑うしかない姿。ところが、演舞を始めた瞬間、キレが半端なく、ただ圧倒されるしかなかった。さらに、岩崎がとんでもないことを言う。「今度かぼ国が勝ったら、また『お前をまた抱いてやる』と宇佐美に伝えろ」と。返す言葉を完全に失い、加保須南に帰る金一郎と暁。金一郎は、かぼ国偵察を宇佐美に報告する。このままでは、かぼ国に勝てない、と。
宇佐美は、今の応援団を更に鍛えようと応援合宿を決行する。地獄の特訓が始まり、1日目にして金一郎は脱走。宇佐美が鬼の形相で金一郎を捜し回るが、オカが「また応援団を壊す気か」と、たしなめる。一方、金一郎は麗緒の助けを借り、女子部屋に隠れていたが、バレてしまい、顧問の北島に説教を受ける中、金一郎は岩崎の「お前をまた抱いてやる」オカの「また応援団を壊す」の真相を知ることに。
そして、女子部屋侵入の罰が下る。それは「一日応援団長として、新しい応援を作ること」だった。

第6話

目が覚めると、アゲイン前に戻っていた金一郎。隣には暁が倒れていて、ヒロ君が慌てていた。アゲインは夢だったのか? 応援団のリアルな記憶がありながらも、アゲインが無かった事のように全てがアゲイン前と変わらない状況の中、金一郎は団長らしき人を見つける。追いかけると、それは麗緒だった。鼻ピアスをして、昼間からチャラ男とラブホテルに向かう途中だった。確か麗緒は成績優秀で真面目だったはず…。未来が変わっている? 急ぎ団室を訪れる金一郎。そこには、アゲインしていた証拠があった。皆で撮った写真だ。団長、スガラッキー、オカ、チャンクマ、そして金一郎。アゲインは夢では無かったのだ。急いで暁の元に向かうが、暁は目を覚まそうとしない。まだアゲインの世界にいるのか?荒れ果てた応援団部屋で、写真を眺めていると、写っている金一郎の姿が薄くなるのか!? 金一郎のアゲインでの存在が無くなって行ってるのか? 一方アゲイン中の暁、アゲインの世界では金一郎が目を覚まさずにいた。そんな中、事態を知ったアベタマは、応援団を潰すために、ある計画を実行するのだった。

第7話

団長は行方不明に!? 金一郎は、自分のせいで応援団が潰れて、団長も行方不明になった事実を知る。ただ、スガラッキー、オカ、チャンクマは団長が行方不明の理由を知らなかった。団長は会えない。自分と関わると、相手はロクなことにならない。様々なトラウマが蘇り、自暴自棄になる金一郎。一方、アゲインの世界では金一郎の記憶は皆から消えつつあった。どうすることもできない暁。そして、団長は活動停止の状況を悔しく思っていた。こんな目に遭っているのは金一郎が目を覚まさないからだ。…今村金一郎?…と、団長は金一郎を思い出し始めるのだった。 金一郎は、アゲインの世界に戻ることを決意する。そして、階段から何度もダイブするも、アゲインの世界には戻れなかった。団長に会いたくても、行方不明。やるせない気持ちでいると、母・里子から鈴木に会ったことを聞かされる。鈴木なら、団長が行方不明になった理由を知っているかもしれない。すかさず鈴木に連絡を取って会うことになったが、姿が変わりすぎていて、記憶の中の鈴木とは全く異なっていた。彼に何があったか気になるところだが、まずは、団長が行方不明になったいきさつを聞き出そうとする金一郎。一方、アゲインの世界で金一郎を思い出した団長は、金一郎の目を覚ますべく、ある行動に出る。

第8話

階段から落ちると同時に、アゲインの世界では団長のキスのタイミングで目を覚ました金一郎。無事にアゲイン成功。団長に会えて嬉しさ反面、キスされた感触が残る金一郎だった。キスは夢と思っていたら、夢では無く、母・里子にキス写真を撮られ、暁にもバレていた。しかもアベタマの耳にも入ってしまい、学校中の噂になってしまう。照れて、まともに団長を見れない金一郎。しかし、いまのままでは団長は行方不明になってしまう。その未来を変えなければ!と、意気込む。団長も意気込んで練習を始めようとした、そのとき、アベタマがキスを逆手に切り込みにかかってきた。スガラッキー、オカ、チャンクマも、この件はハッキリさせたいと詰め寄る。金一郎はたじろぐが、団長は動じず、同志のキスだと一括して、なぜか異様な説得力を持ち周りを黙らせる。団長への想いを踏みにじられたと感じた金一郎は、いたたまれず、その場を立ち去る。それに気づいた麗緒が、金一郎を慰めようと…

第9話

アゲイン前は死なせてしまったが、今回は、ばーちゃんの一命は取り留められた。しかし予断は許さない状況。金一郎は、ばーちゃんにカッコいいところを見せるためにアゲインしたようなものだ。金一郎は、元気になったばーちゃんに見せるため、新しい応援の創作に没頭する。が、全く良いアイデアが沸かない。団員みんなで新しい応援を考えてるさなか、鈴木が金一郎に新しい恋の相談を持ちかける。鈴木はパンツを見て以来、暁を好きになっていた。定期戦直前でナイーブな鈴木を刺激しないよう、金一郎は暁に、鈴木へはポジティブに対応するよう作戦を持ちかける。ところが、暁は「考えさせて」と生殺しのような回答を鈴木に伝える。責める金一郎に、暁は、金一郎が元の世界に戻っていたとき、アゲインの世界で金一郎の存在と記憶が薄れていった経緯を打ち明ける。元の世界で写真に写る自分が消えていくところを目の当たりにしている金一郎は考え深くなる。暁は元の世界ではヒロとつきあっていた。アゲインしてからはヒロ君に相手にされていないが、暁は、鈴木と思い出を作って悲しい思いを繰り返したくないのだった。金一郎は、それでも応援を成功させ、応援団を復活、団長も行方不明なんかさせない宣言をする。が、話の一部始終を、団長が聞いてしまった。3年後?アゲイン?行方不明? 団長は困惑するのだった。

第10話

退部届を提出した団長。理由は誰にも分からなかった。その事をまだ知らない金一郎は、ばあちゃんの訃報にショックを受け、自暴自棄になってしまう。せっかく助けられたと思ったばあちゃんが、結局は死んでしまった。所詮、未来を変えるなんて無理なんだ。暁は、金一郎に団長が応援団をためたことを告げられず、とにかく翌日の野球定期戦に必ず来るよう伝えるが…。定期戦当日、金一郎は現れたが、退部届を出した団長はもちろん来ない。アゲインの事を知ったのが原因なのか? 金一郎は、定期戦をスガラッキーたちに任せて団長を探しに行く。やがて、金一郎は団長を見つけた。団長は、自分自身がいなければ、応援団は存続すると考えていた。金一郎は、団長を説得する。そして定期戦は始まり、金一郎と団長は、急いで応援に向かうのだった。対戦相手の「かぼ国」応援団は相変わらず壮絶な気迫。加保須南高校は、野球も応援も勝てるのか!? そして、新しい応援が披露される。