第1話
高校生活に思い入れも無く、淡々と卒業式に参加する金一郎。「校歌斉唱」で、入学式では学ラン姿の女応援団が、たった1人で大声で校歌を歌い、周りが引いていたのを思い出す。
卒業式の後、金一郎は閉鎖された応援団部室に来ていた。そこに、彼氏と待ち合わせに来た同級生の暁が。変な噂しかない金一郎を見た暁は、襲われると思い猛ダッシュで逃げ出した。金一郎が追いかけようと思った矢先、もの凄い転落音。倒れた暁に駆け寄ろうと思った瞬間、金一郎の身体が宙を舞う。やっぱり俺が他人に関わろうとすると、ロクなことにならない。そんな事を思いながら、意識が遠のいていった。
…という夢を見て起きた金一郎。が、「夢」ではなかった。デジャヴのように母親に起こされ、卒業式を迎えた金一郎の金髪が突如短髪に、死んだはずのばーちゃんが朝ご飯食べてる!? 状況を飲み込めないまま登校。今日は高校の「入学式」!? 呆然とする金一郎に暁が跳び蹴りしてくる。「どうしてくれるの?3年前に戻っちゃったじゃない!」時は2011年、入学式。と、いうことは、あの人に会える…。金一郎は、“応援団長”を探しに行くのだった。